新型コロナウイルス質問認めず 茨城・取手市議会が決定 共産党「制限は違法」

茨城県取手市議会は、6月8日に開会予定の定例市議会で、新型コロナウイルス対策をめぐる一般質問を制限しようとしています。
取手市議会は先月18日の議会運営委員会で、「新型コロナウイルス感染症対策及びそれに関連する質問通告は認めない」と決めました。
当初、1日のみとしていた6月議会は、緊急事態宣言の解除に伴い5日間に延長されたものの、質問時間は60分から30分に短縮。一般質問の内容にも制限が設けられました。
質問が制限されたのは、毎週1回、会派の代表者が集まって新型コロナウイルス対策を議論する会合が開かれており、保守系議員から市職員の業務負担を懸念する声が上がったことによるものです。
日本共産党の小池悦子市議(議会運営委員)は、「新型ウイルス感染について、市民が求めている要望や生活実態を考えれば、質問を制限することはあってはならない」と主張。
党市議団は先月25日、「新型コロナウイルス感染症対策に関する一般質問を許可するよう求める」とする申し入れを市議会議長宛てに行いました。
高木晶・党市委員長は、「議員の一般質問を制限することは地方自治法に違反する」と強く批判しています。
全国市議会議長会の担当者によると、「一般的に議員の質問について禁止する根拠はない。個々の議会での申し合わせは紳士協定にすぎず、質問は議員の根本的な権利で強制的にやめさせることはできない」としています。
この問題で、市民が取手市議会の正常な運営を求めるネット署名を行っています。
(「しんぶん赤旗」2020年6月6日付より転載)

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